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ワイヤレスマイクが使えなくなる!(語弊あり)まとめてみました。

 ネタが底を尽き系ブロガーcuLoです。

まぁ、いつもネタは尽きてエンプティランプを灯しながらですが細々とやっていきます。

 

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 で今回はワイヤレスマイクが使えなくなるッ!って話を聞いたので調べてみました。以下独自研究が含まれますが参考までに。とりあえず言いたいのは総務省のHPわかりにくい!!!

個人の音楽を趣味としたりプロを目指して活動されている人で尚且ワイヤレス製品を使っている人向けの記事です。

 

対象は「B帯ワイヤレスマイク」だけじゃない!。

 実を言うとB帯ワイヤレスが使えなくなると言われているけど具体的には対象になっているのはほとんどの無線機器であってB帯ワイヤレスだけが冷遇されているわけではないのです。といっても当ブログを見てくれる方に必要なのはこのB帯ワイヤレスマイクが対象だと思うのでここでは「806MHz~810MHz」のラジオマイク用特定小電力無線局に絞って話します。下記表の「B型」の部分ですね。

 

表 現在使用されているラジオマイクの分類
  A型 B型 C型
用途の概念 音声、楽器音等をすべての点で高品質に伝送することを目的とする用途。 音声、楽器音等を比較的良好な忠実度、S/N比で伝送することを目的とする用途。 音声等を必要最低限の明瞭度で拡声することを目的とする用途。
使用周波数帯 470~714MHz 1.2GHz 806~810MHz 322MHz
無線局免許 陸上移動局免許 不要 不要
運用調整 必要 不要 不要

特定ラジオマイク運用調整機構 -特ラ機構について- より引用

 2.4GHzがないよって言いたいかもしれませんが、実は2.4GHz帯は電子レンジからwifi、医療器具、果ては素粒子加速器のローカル源など広く産業、医療等に広く開かれた周波数です。2.4GHzは「混線上等」で様々な機器に使用される周波数で「ラジオマイク」という括りには入らないのです。

使えなくなるってどういう事?。なんで使えなくなる?

 「スプリアス規定の改正」という電波法上の規制によって使えなくなります。

https://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/others/spurious/files/newpfrt.pdf

総務省のパンフレット

 実を言うと、使おうと思えばこれまで通り(?)使えますが、電波法違反となりますので使ってはいけません。単純に言うと犯罪になります。理由は細かく言うととても専門的な話になりますが掻い摘んで記すと、電波を発射する際にアンテナから通信に必要な電波と必要でない電波が発射されます。これを「スプリアス(不要波)」と言います。で、このスプリアスが他の帯域の電波を邪魔して別の機器の通信ができなくなる状態、いわゆる「妨害電波」となります。これを見た人は「じゃあ最初からスプリアス出さなきゃいいじゃん」と思われるかもしれませんが、簡単な問題ではなくデータや音声を電波に乗っける回路で発生してしまうものなので簡単に発射しないようにするというのは難しいのです。極端な話すべての無線機器からはスプリアスは非常に小さくても出力されています。これを厳しくして公共の空間のスプリアスを抑制することによってより通信環境を良くしようと言うことなのです。

 

いつ決まった?いつから使えなくなる?。

、平成17年12月1日に無線設備規則(昭和25年電波監理委員会規則第18号)が改正されました。決定されたのはずいぶん前ですが、猶予期間があり最終的に平成34年11月30日までは使用可能です。つまり令和4年11月30日、西暦2022年11月30日までですね。

まだ猶予がありますが、早めに確認をしておくと良いでしょう。

 

ワイヤレス製品を持っている人は以下の事を確認しましょう。

 音楽関係でワイヤレス製品を使っている人は確認を急ぎましょう。製品に貼ってある技適シールを確認しメーカーホームページで対象かどうかを確認できる筈です。他にも技適シール以外に周波数が「FREQ:」等の表記で800MHz帯だと要確認です。逆に2.4GHz帯だと無視で大丈夫です。

 また800MHz帯のマイクだから絶対使えないわけではありません。メーカーも平成17年12月1日の発表を受け現在まで只々旧スプリアス規格の製品を垂れ流しわけではなく既に新規格対応の800MHz帯ワイヤレス製品を出しているので対象かどうかを確認しましょう。

 

以下各社関連ページ(判明した分だけ)

 ・オーディオテクニカ

https://www.audio-technica.co.jp/info/info_detail.php?infoId=256

SHURE

https://www.shure.co.jp/wireless_announcement

PANASONIC

https://sol.panasonic.biz/sound/info/standardproduct.html

TOA

https://www.toa.co.jp/news/2018/180427c.htm

AKG

https://proaudiosales.hibino.co.jp/information/4075.html

SENNHEISER

https://www.sennheiser.co.jp/sen.user.PressDetail/id/447.html

SONY

https://www.sony.jp/pro-audio/info2/20181009.html

 ・UNI-PEX

http://www.unipex.co.jp/news/download/pdf/news_03.pdf

JVC

https://www3.jvckenwood.com/pro/wireless/spurious/info.html

 

おまけ

 無線通信には雑ぅ~に分けてアナログ変復調とデジタル変復調という方式があります。

・アナログ変復調

アナログ信号を直接電波に変換、電波から直接アナログ信号を取り出す。

・デジタル変復調

信号をデジタル変換(所謂24bit/48kサンプルとか)し無線にして、受信側は受けた信号をデジタルに復調、さらにDACでアナログへ戻してから次の機器へ送ります。

 

800MHz帯はアナログ方式とデジタル方式両方、2.4GHz帯は知っている限りはすべてデジタル方式です(多分デジタルしかない)。

 

まとめ

  • 806MHz~810MHz「B帯ワイヤレス(ラジオ)マイク」が対象。
  • スプリアス規定の改正で使えなくなる。
  • B帯ワイヤレスマイクでも大丈夫なものもある。
  • わからなかったらとりあえずメーカーHPを覗こう!
  • いつもネタ切れcuLoです。

 ワイヤレス機器を使っている人は早期に確認して再購入の必要があるか調べておきましょう!。電波法違反なんてナンセンスですよ!

 

じゃ、今回はこのへんで。

 

 

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