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ギター、エフェクター、電子回路をつらつらと。

世界初の量産ソリッドエレキギターの系譜「Telecaster(テレキャスター)」

 

今回は通称テレキャスFender社「テレキャスター」のお話です。

 

 以前、

culo.hatenablog.comエレキギターのシェイプについて語らせてもらったとき、

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id:redmagic1417さんとA.TARUI (id:oto_tech)より「テレキャスは?」と言われてしまいました。確かに記事を公開した後言われてみればムスタングよりテレキャスだよなぁ。と。

www.ototeku.com

A.TARUIさんはブログもやられておりますので、現役レコーディングエンジニアが音楽理論とかDTMの使い方とかを丁寧に記事にされています。あとブログという性質上音の事を文字で表現しなければならないのですが、音源なども用意されていて解りやすい事この上ない!。是非ご訪問ください。

 

 

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 エレキギターと言われる種類で現在最も普及しているのは「ソリッドエレキギター」と呼ばれる内部に共鳴用の空洞を持たないギターですが(たぶんね)、世界で始めてソリッドエレキギターとして「量産」されたのが今回紹介するテレキャスのおじいさん(?)である「エスクワイヤー」というフェンダー社より発売されたギターでした。

念のため断っておくとソリッドエレキギターはこれ以前にもあったようです。

 

www.youtube.comというわけでエルビスの横で弾いているMr’テレキャスターこと「ジェームス・バートン」を楽しみながら記事をどうぞ。

 

ちなみに「エレキギター」には大別してこんな種類があります。

※他にもハワイアンギターとかある。どっちかというと琴の部類?

 

 

物語はエスクワイヤーが世の中に誕生したところから始まります。

エスクワイヤーEsquire

  1949年フェンダー創業者のレオ・フェンダーによって試作、1950年に販売されました。初期ロットは安価なパイン材、メイプルネックで、トラストロッドなし。なんと指板も無しでネックに直接フレットが打ってあったとか。1ピックアップ仕様と2ピックアップ仕様の二種類があった模様。

ブロードキャスター「Broadcaster」

 エスクワイヤー販売の翌年1950年には2ピックアップ仕様が「ブロードキャスター」という名前に改名。しかしグレッチ社のスネアがブロードキャスターの商標を持っていたので、ほどなく使用中止に。1951年に「テレキャスター(Telecaster)」と命名されるまでは製作済みデカールブロードキャスターの部分を切って使っていたので、この間のブロードキャスターの別名はノーキャスター「nocaster」とよばれるように。短命でした。

テレキャスター「Telecaster」

  というわけで1951年晴れてテレキャスターとして命名されてからのデビューです。以前も書きましたがフェンダー社のギターは基本的に「製造しやすさ≒製造コスト」を考えて作られており、ネックとボディを別の工程で製作しボルトで止める「ボルトオン方式(デタッチャブル方式とも)」、一枚のプレートにピックアップなどの電気部品を搭載して置きくりぬいたボディにネジで止める方式、弦アースなども考慮された設計となっており、よく言えば効率よく製造できる、悪く言えば楽器と言うより「製品」でした。当時の考え方なら「ボディとネックが別の素材でボルト止め?。そんなのまともに鳴るわけないじゃないかHAHAHA。」って感じでしょうか。

 そんな心配をよそにテレキャスターは世の中に受け入れられました。製造コストが安かった≒販売価格も安かった事、頑丈だったこと等が受け入れられた要素だとか。

 

 テレキャスターは少なくとも日本では一般的にコード弾き、カッティング向きなギターとして見られている傾向があり、実際クリーンからクランチ(ちょっと歪ませたくらい)の時の歯切れの良い音は素晴らしいとの一言に尽きます。これに関しては逆に他のギターでは出せないのではないかと。この音質はテレキャスの構造的要因も理由があり、ボディとブリッジががっちり固定されているため堅めの音が出る&ボリュームにハイパスが仕込まれており、ボリュームを絞った時に高音が減衰されにくいことも理由とされています。実際テレキャスには中~高音がしっかりした印象を受けます。

 

 ところが、これはどうも60年代のどこか~現代の印象のようで、オールドテレキャスはかなり音が太い印象を受けるとか。

www.youtube.com4:00位から再生するとスムーズにギターソロへ移れます。でも名曲なので最初からがオススメ。

 

 ジョー・ウォルシュ(バンダナの人)が持っているのはどうも’53年製のブロードキャスターらしいです。つまりオールディーテレキャスみたいなもん。…あれ?。52年にはテレキャス名義になっているはずなんですが…?。真相は1969年以前のスピリッツだけが知っている的な?冒頭のジェームスバートンもオールドテレキャスだわ…。比較できないじゃん。

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うーん、どっちでしょうねぇ。メイプル指板、21フレット仕様、ヒールカットなし、トラストロッドあり。サンバースト塗装…。あと、2ピックアップ。詳しい人教えて~。

 

 

 ジョー・ウォルシュテレキャスもといブロキャス(?)は、隣で弾いているドン・フェルダーのSGダブルネックがハムバッカーを搭載しているにも関わらず、全然負けていませんね。ここまではっきりした音が出るとなると後はピックアップによる音の違いが好みを左右するかと思います。

 

 というわけでテレキャスターについて書いてみました。もう初版から68年たっているけど初期のシェイプを保っているテレキャス。ちょっとずつマイナーチェンジもされているようですが、いまだに根強い人気のギターでもあります。50~60年代までのロットは音が太いと書きましたが、だからと言って現行品がリードが向いていないわけでもないようです。個人的には現行品でもストラトより音が太いようなきがしますね。割とオールマイティな一本かもしれません。

 

 工業製品としての性格が強いフェンダーのギターですが、テレキャスの音質は「工芸品」として作られたギターとはまた別の音を放ち世界に認められたのでした。

 

 

 

じゃぁ今日はこの辺で。

 

 

 

 

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