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LTspiceで他社製品マクロモデルをライブラリに追加する方法 ~オペアンプ編~

 ホントはブラックホールについて語ろうかと思ったんですけど、どうしようか迷った挙げ句「ブログの毛色が違いすぎる」という理由で今回は見送りですが、そのうち雑記として書きそう。いや何だかんだ言って多分書きます。いやぁしかしブラックホールの画像が撮影されるとは驚きです。降着円盤もしっかりありそうですね。というか正しくは降着円盤が見えたからそこにブラックホールが存在するように見える。ですね。

natgeo.nikkeibp.co.jp

ということで本題。

LTspiceで他社製品モデルをライブラリに追加する方法

※Win10の場合です。

1:LTspiceとは

 まあ、今回はエンジニア向けな記事なんでそこまで説明する必要があるのかは疑問ですが、一応趣味エンジニアでLTspiceを始める方とか、会社の先輩がやたら「一回しか言わないからな!」みたいな環境の新人エンジニアさん向けに説明するとリニアテクノロジー社製の回路シュミレータです(本当はバークレー大学でSPICEというベースのプログラムが作られそれをリニアテクノロジーが改造した)。ノード制限がなく回路図を書くことでシュミレートが可能で過渡特性もわかるというその辺の有償版よりスグレモノのシミュレーターです。ダウンロードはこちらから。

 

2:マクロモデルを用意する

 何はともあれまずはこれ。ライブラリに追加するマクロモデルのファイルを用意しましょう。マクロモデルと半導体のシュミレーション用データの事です。世の中の殆どのマクロモデルはPspiceという別のシュミレータ用に作られています(業界標準のため)が、LTspiceとほとんど互換ですのでちょっとした加工程度で使えます。たとえばcuLoがよく使う新日本無線半導体こちらからダウンロードします。というわけで今回はNJM072を使えるようにしてみます。

ダウンロードしたマクロモデルを解凍して「njm072c_v2.lib」ファイルを

C:\Users\ユーザー名\Documents\LTspiceXVII\lib\sub

の中にコピーします。

※Win10でLTspice XVIIをインストールした場合で初期設定で、かつマルチユーザー対応している場合、上記のフォルダから参照しているようです。そうでなければインストールしたフォルダを選んで下さい。

f:id:cuLo:20190415002524p:plain

 3:LTspiceバイスを読み込めるようにする

 LTspiceを開いて「半導体モデルのopamp2」を選び配置し、「.op」アイコンをクリックして「.inculde njm072c_v2」と入力し配置して下さい。これでLTspiceがライブラリを読み込めるようになります。

f:id:cuLo:20190415002611p:plain

ちなみにオペアンプを置く作業は後でもよいです。

f:id:cuLo:20190415002628p:plain

4:実際にデバイスを配置する

 設置していた「opamp2」を右クリックし「value」の欄に「njm072_s」と入力します。

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これでNJM072を使えるようになりました。

 

注意点

 で、気になった方もいるかと思いますが、ライブラリ名とopampにつける名前が違いましたね。これはこのオペアンプは2回路入ですので単純にシンボルとライブラリに整合性が取れない!となってしまいます。

 ご心配なく、ライブラリをテキストアプリで開くと1回路文の時の名前が載っていますのでこの名前をシンボルにつけましょう。

f:id:cuLo:20190415003215p:plain

 

 というわけで今回は珍しくエンジニアっぽいことを書いてみました。

エンジニアじゃないんですけどね。

 

さぁそろそろ新しいペダルを作りたい。

んじゃ、本日はこのへんで。

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