Booster、前につけるか?後ろにつけるか?
タイトル遅いよ!。もう去年だよそれ!。
…ポケモンでもないよ!。
Booster(ブースター)とOver Driveの定義
世の中にはBoosterペダルはいっぱいありますが、ここではCleanBoosterとします。いわゆる音量増幅を行なってくれるけど音は歪まないBoosterですね。ギターの音が
「チャラーン」
から
「チャラーン」
になるやつです。
これに対して(対義ではない)Over Driveは以前も書きましたが
「チャラーン」
を
「ジャギァァァン!!」
にしてくれるやつです。音をワザと歪ませ印象的な音にしてくれるPedalです。ついでにサスティーンも少し伸びます。
さて、基本的にStompBoxのエフェクターってシリアル接続しかありません(cuLoの見聞が狭いだけかも)。ということはBoosterをOver Driveの前につけるか後ろにつけるかの問題が出てきますと思いませんか?。Over Drive Pedalの前後にBoosterをつけて、一体どのような変化が起きているのか?
というわけで、
Booster、前につけるか?後ろにつけるか?
をやっていきます。
前:Booster 後:Over Driveの場合
ちょっと文字が見えないですね、アップしてください…。
大体の人がこの構成ではないでしょうか?。先にBoosterへギターの信号を送りその後Over Driveで歪成分を加えています。この構成の場合は、
- 歪成分が増えてより滑らかな倍音が出てくる。
- 音量は基本的に変化しない。
という特徴があります。クランチとドライブを使い分けたい場合や、ソロ中は歪成分を増やしたい等の場合に使用できます。ハーモニクスの鳴りもよくなります。
つまり
「ジャギァァァン!!」
↓
「JAGYAAAAN!!!」
って感じです。
前:Over Drive 後:Boosterの場合
これもアップして見てください。さーせん。
この構成の場合、多分あなたは異端児です。違った。思わずエフェクターボード性格診断するとこだった。この構成の場合、
- 歪成分は変化しない(聴感上少し減るかも。)
- 音量は大きくなる。
という特徴があります。同じくソロ中などに音量を大きくしたいときには便利ですが、歪み量は変わりませんので終始歪んだ音で演奏する場合は向いているかもしれません。
つまり
「ジャギァァァン!!」
↓
「ジャギァァァン!!」
って感じです。
技術的な話をわかりやすくしてみる。(わかりやすくは無理だった)
上:波形簡略図
さて、なぜこんな現象が起こるのかを説明し始めると大変ですが、ざっくり端折って技術的説明をしてみます。
基本的にBoosterとOver Driveの回路は文字に起こすと結構簡単です。
- Booster:入力信号を×n倍して出力(n=小さめ)
- Over Drive:入力信号を×n倍して波形クリップして出力(n=大きめ)
※n=任意の数字
※波形クリップ=信号レベルが一定以上(以下)になった際それ以上増幅を止める機能。
波形簡略図はOver Driveの波形を簡易的に表したグラフです。
前Boosterの場合は、入力 × Booster × Over Drive となるので過大に大きくなった信号をクリップさせるOver Driveの特徴により⊿Tが短くなり歪量が増えます。
これに対して後Boosterの場合は、入力 × Over Drive × Booster となるのでクリップされた波形をBoosterが増幅する形になり、⊿LVが大きくなり音量が増えるというわけですね。
終わりに
Boosterを前につけるか後ろにつけるかで結構音色が変わってしまうことと、前後による音の特徴がご理解いただけましたでしょうか?。ギタリストですでにBoosterやOver Driveを使用されている方は感覚的に理解されているかと思いますが、ぜひこの記事を参考に更に良い音を追求するきっかけになれば執筆者冥利に付きます。
じゃ、今週はこのへんで。